援助交際は、出会い系サイトの発展に伴う形で、ずいぶんと長い間栄えていますね。
一つのものがなくならず、少しずつ形を変えながら続いていくものの例はけっこうありますが、出会い系サイトも実はそんなものの好例なのです。
出会い系サイトというウェブ上のコンテンツを見れば、実はそれほど歴史が長いわけではないという人もいますね。
けれども、他人同士が巡り合うためのメディアとしては、出会い系サイトより以前に、いわゆるテレクラというものが存在していたのです。
特に平成生まれの若者たちにとって、テレクラというものはなじみのない言葉かもしれません。
これは要するにテレホンクラブの略で、主に電話のやり取りを通じて男女が出会いを求めるやり方があったのです。
メールが普及してから、電話での出会いがすたれて、いわゆる出会い系サイトに一本化される流れになりました。
一般的に考えて、やはりメールで行うコミュニケーションは便利なんですよね。
相手が電話に出られる状況でなくとも、メッセージを送っておけば、自分の好きなタイミングでそれを読んでもらって、後から返信を確認すればいい。
この方式によって、仕事に追われるビジネスマンにとっても、誰かと出会いを求めるための出会い系サイトというものが身近になりました。
そもそも、いちばん切実に出会いを求めているのは、仕事に追われて出会いのないビジネスマンですからね。
テレクラには、店舗型とそれ以外の形態がありました。
店舗型のテレクラといえば、主に男性のお客さんが来店し、出会いを求める女性に電話をつないでもらうというやり方が主でした。
そして時は流れ、携帯電話が登場すると、自宅にいながらでも電話でのコミュニケーションを楽しむことができるようになったのです。
もちろん、そのなかで援助交際に関する約束事も頻繁に行われたからこそ、現代にいたるまで、援助交際というものがすたれずに続いているのです。
電話を通じてデートの約束をし、具体的にどのような行為までならオッケーなのか。
デートオンリー、食事、キス、etc……。
そういうことをきっちりと取り決めて、そして何よりも、金銭に関するトラブルを避けるために綿密な話し合いを行うという流れ。
テレクラで行われていたことは、現代の出会い系サイトで行われていることと、あまり大きな違いがないことがよく分かるかと思います。