全教科を教える場合、制限時間の中ですべての教科を毎回教えることはほとんど不可能でしょう。
しかし、全教科を教えてほしいと言われているなら、その希望に応える必要もあります。
では、どう対処したらいいのか、基本的な取り組み方を紹介しましょう。
親と生徒にヒヤリングする
まずは、親と生徒自身にヒヤリングしましょう。
親には「特に力を入れてほしい教科」を聞き、生徒には「苦手な教科と得意な教科」を聞くのです。
最初にこうしたヒヤリングをしておけば、教える教科の優先順位がわかります。
親が「重点的に教えてほしい」と思っている教科と、生徒自身がが「苦手」と認識している教科が同じなら、それが優先順位一位の教科ということになります。
優先順位の高い教科に費やす時間を、より多くすればいいわけです。
生徒が得意で自信のある教科で「やる気」を出させる
生徒自身が自信がある「得意な教科」については、それほど、力を入れて教える必要はありません。
得意科目、好きな科目は生徒が自主的に勉強するケースが多いからです。
とはいっても、苦手な教科ばかりをやっていては、生徒の勉強に対するモチベーションは高まらないでしょう。
生徒を「やる気」にさせるためには、「得意科目」を有効利用するのが、上手なやり方です。
たとえば、毎回、最初に得意科目を短時間教えて、生徒がやる気になったところで苦手科目に移るというやり方をすれば、生徒のモチベーションは高まります。
苦手科目に重点を置きながらも、得意科目を先にやらせて「できる喜び」を実感させるのが、生徒をやる気にさせる方法なのです。
ミニテストで生徒の実力をチェックする
親と生徒本人にヒヤリングしただけでは、生徒の実力を知ることはできません。
親は、子どもの得意不得意について間違った認識をしていることがありますし、生徒本人が「苦手科目と嫌いな科目」を混同しているケースが少なくないのです。
そうした誤解にもとづいて、教える教科の時間配分を決めてしまうと、思うような成果が得られないものです。
そんなことにならないよう、最初の段階で、各教科のオリジナルミニテストを作ってやらせるといいでしょう。
そのテストによって、苦手科目、重点を置くべき科目が正しく把握できるというわけです。
まとめ
全教科を教える場合は、「ヒヤリング」と「ミニテスト」で教科の優先順位を判断すること